かなり長いこと、確実に十年以上、PCのメーラーは一太郎付属のShurikenを使っていた。壁紙やフォルダなどカスタマイズして無意識で使えるくらいに馴染んでいた。毎日のように目にするものだから、長く使えば使うほど他に変えようなどと考えなくなるし、PCを乗り換えるたびにちゃんとバックアップから復帰させたし、うっかりサーバーから削除してしまったメールもここには残っていたりもした。
先日、GmailはOAuth認証対応ソフトじゃないと使えなくなるというアナウンスを目にした時、ちょっぴりイヤな予感はしていた。なんたって今のShurikenは2018でバージョンアップは止まっている。後で調べてわかったけども、もうすぐサポートも終わるらしい。Gmailの件は5月末日とのことだったので、6月になっても使えた時には杞憂かと思っていた。それがである。十日あたりから接続エラーに気付いた。ちょっと様子見していたけども、残念ながら繋がらない。ああ、来ちゃった、と頭を抱えた。
昔はPC用にいろんなメールソフト、メーラーがあった。EdMaxとかお気に入りだった。その前のNIFTY-Serveの頃はNifTermで全部管理していたし、webになってからは好みのメーラーを渡り歩いたりしていた。しかしブラウザを使うwebメールや携帯の進出のせいなのか、フリーソフトのメーラーはどんどん更新されなくなり、レンタルサーバなどの終了によってサイトすらなくなったりして、Shurikenがメインになっていった。もちろん、その渡り歩いた中にはThunderbirdもあったし、メインにしようとした時もあった。ただ、前述した「うっかりサーバーから削除」をしてしまったのもThunderbirdなのだ。設定にある「受信したらサーバーから削除」の項目に気がつかず、取り返しの付かないメールまでばっさり消えた。ちょっとトラウマくんメーラーなのであった。
しかし、すでに販売終了しているメーラーをいつまでも使っているわけにもいくまい。これは良い機会なのかも知れないと、とっても久し振りにThunderbirdをインストールした。移し替えのための最低限のバックアップをして、お引っ越しはさくさくと進んだ。久し振りに見るThunderbirdはなんかもう全然違う顔をしていた。真っ先に登録した全部のアカウントにサーバーから削除しない設定をして、Shurikenからバックアップしたメールを移した。
見慣れないけど、とりあえずなんの更新もなくなって久しくサポート終了が迫っている緊張感からは脱出できそうだ。念の為にしばらくは両方動かしておこう。
それにしても、バックアップのためにメールをチェックしていると、最近届くメールのほとんどが料金のお知らせ的なものや定期便、宣伝兼ねた企業メールばかりだなぁと。あとはなにかの確認メール。ホントに必要で自分的に大事なメールってほとんどない。登録関係くらいしか必要なものはないかも知れない。思い出になっているようなやり取りは、吹っ飛んでるか、代替えの時に少しずつ取り損ねていってるか。デジタルが基本になるに従ってどんどん刹那的にもなったような気がする。
こうして記事にしちゃうんだったら、ちゃんとスクショ撮っておくべきだったなぁ、などと考えつつも検索しまくっていたら、大元のサポートにこんなのを見つけた。
早速いくつかあるGoogleアカウントの中でもほとんど使っていないものを使って試してみた。
結果、ちゃんと使えた。普通に使えたのである。拍子抜けというか。
ただ当然ながら、二段階認証をオフにすると使えない。勝手に記録されちゃった電話番号をゴミ箱に入れて消したら、使えなくなった。一応、自分の備忘録として、めもめも。
他に、お引っ越しに使ったAdd-onと、アカウントやフォルダの整理整頓に便利だったし今後も必要だろうAdd-onはこのふたつだ。


このあと、どうにも馴染めなかったら、秀丸メールを試してみようかなぁ。